最も基本的でありながら、よく理解されていないところを解説
あちこちのデータ復旧関連Webから気になる呼び名
HDDで、プラッター(円盤)上に、データを書き込んだり、書き込まれているデータを読み出したりする部品のことなのですが、「ヘッダ」とか「スライダー」とかの名前で呼ばれているのを見かけますが、正しい呼び方は?
DD-RESCUEより
正しい名前は「ヘッド」。何故「ヘッダ」と呼ばれることがあるのか? 全く理解できません。英語で「ヘッダ」とは、「ヘッド(先頭)部分に存在する、識別情報(となり得る)部分」を意味します。また「スライダー」は、ヘッド(全体)を構成している一部分を示す呼び名です。
データ復旧業者の行うヘッド交換は、HDD上のヘッドを含み、最も容易に取り外すことが可能な、支点(ボールベアリング)を固定しているネジを外し、ヘッドの取り付けられているヘッドアームとヘッドアームを動かすためのVCM(Voice Coil Motor)を一体化したヘッドスタックとか、HCA(Head Caridge Assembly)と呼ばれる部分全体を交換することで行われます。このヘッドアームの先端部分についているのがヘッドなのですが、そのヘッドの99.9%以上を占めているのが、スライダーと呼ばれる、セラミックで作られている部分で、その先端部分を基板として、実際のデータの読み書きを行う、データの書込みを行うコイルや磁性体、データを読み出すための、磁気-抵抗変化素子(半導体)が、CPUやメモリーなどのICの製造方法と全く同じ、真空蒸着と呼ばれる製造方法や、ミクロン以下のナノメートル単位の精度で作られているのです。