最も基本的でありながら、よく理解されていないところを解説。
どの程度の復旧ができるか、どうしたら分かるの?
「日本データ復旧協会」のサイト(http://www.draj.jp/category/term/)には、「調査」とは、お預かりしたメディアの障害タイプ(論理障害/物理障害)を判別し、中に入っているデータのうち、どの程度(0%~100%)の復旧ができるかまでを調査し、その結果をお知らせすることを指します。と、書いてありますが、どんな作業をするのでしょうか。
DD-RESCUEより
前にも説明しましたが、どの程度まで復旧が出来るかを判定するのには、状況によっては部品交換や、専門設備や装置に接続し、場合によってはデータ復旧のための全体の作業のうちの半分以上が必要となる可能性があります。特に重度の物理障害(ヘッドなどの重要な部品の交換を必要とする場合など)は、実際に部品の交換をするだけでデータ復旧が出来ずに、論理障害も併発している場合もあったりします。ですから、電源に接続しても、その後のデータ復旧の作業に影響を与えることが無いと判断した場合は、専用設備や装置に接続して、「起動シーケンス」を動作させ、無事に起動することが確認できれば、そのまま継続して「クローンドライブ」や「HDDのイメージファイル」の作成を行います。この作業は、「データ復旧作業」に含まれるのですが、HDDのプラッタ上の全セクタの調査を実行しても、「クローンドライブ」や「HDDのイメージファイル」を作成する作業をしても、その作業に必要となる時間や、得ることの出来る情報には殆ど差がありません。ですから、調査だけで終わらせて、その結果をお客様に連絡してからもう一度「クローンドライブ」や「HDDのイメージファイル」を作成するような2度手間は、障害の起きているHDDに負荷を2度与えることになり、場合によっては、「調査結果」とは異なる「データ復旧結果」となってしまう可能性を持つことになってしまうのです。
このために、データ復旧業者は「データ復旧はワンチャンス」などと宣伝しているのです。 安価な業者を探すために「見積もり無料」であることを利用して、「複数の業者に見積もり依頼をすることが、本当に自分のためになるのかどうか、良く考えていただきたい」と、DD-RESCUEは叫びたいのです。