Webネタ 日経ビジネスオンライン 喉元過ぎれば…
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20150304/278227/
震災時には、津波でパソコンやスマートフォン/携帯電話などが潮水に浸かるなどして、貴重なデータを失った人が数多くいます。実際、AOSにもデータを復旧してほしいというニーズが多く寄せられたそうですね。
:被災地からは、津波の潮水や泥などをかぶったパソコン、携帯電話/スマートフォンなどが次々と送られてきました。さらに、被災地をキャラバンで回り、その場で受け付けたりもしましたので、最終的には数百件以上データ復旧をしました。
復旧は時間との戦いでもあります。パソコンの場合、通常なら、9割程度はデータを復旧することができるのですが、潮水に浸かると復旧率は大幅に下がります。
潮水に浸かったHDD(ハードディスク)は乾ききるより、濡れたままの生乾き状態の方が復旧率は高くなります。乾燥して結晶化してしまうと、腐食が進んで復旧率が下がるのです。ですから、「ベチョベチョに濡れているんですけど……」といった方には、「ビニール袋に入れてそのまま送ってください」とお願いしていました。中には海水につけたまま送ってくれた人もいました。「ドライヤーで乾かしてから送ります」という人もいましたが、そのまま送ってくださいとお願いしました。震災関連の復旧依頼のうち、復旧できたものはだいたい5割程度でした。
DD-RESCUEより
水没したHDDの注意事項
・電源は絶対に入れない。
・適切な洗浄の前に乾燥させない。
電源を入れることで基盤の回路が損傷するだけでなく、HDD内部のディスク表面がヘッド先端部のスライダとの接触により損傷してしまいます。
また、水没したHDDをを乾燥させずにデータ復旧業者に届けさせるのは適切な洗浄が必要なのです。乾燥してしまうと付着した異物の除去が不可能になり、それが原因でデータ復旧が全く不可能になってしまう危険性があります。腐食の進行を止める、又は遅らせるためだけではないのです。
乾燥を防ぐのは、事故現場での止血や心臓マッサージのような応急処置であり、いちばんは業者が受け取り次第異物除去と腐食防止のための洗浄・乾燥処置を行うことを前提としています。